年の瀬のご挨拶

2013年も今日がラストになってしまいました。

溜め込んだ諸々の件案の多くが、

年をまたぐことになり、

来年もまた保留物件の貯金がたっぷりです(泣っ)。




改めまして、本サイト「Toad Lily」に

お越し頂いている全ての皆様に、

巳年1年分の御礼を申し上げたいと思います。

皆様、それぞれにお仕事や学業、育児などでお忙しい中、

このサイトにお立ち寄り頂き、本当にありがとうございます。




本来ならば、接点を頂いた全ての読者の皆様と

交信交流をさせて頂いたサイトマスター全員の方々へ

個々にご挨拶に伺いたいところですが、

この場を使わせて頂くことをお許し下さい。




実は未だに、

二次サイト開設に手を出すべきではなかったと、

心の端でくすぶっている思いがずっと残っております。

しかし、その一方で、

このブログを立ち上げたことをきっかけに頂いた

シティーハンター好きの皆様との交流は、

全てが、普段の日常生活では決して得られることのなかった

奇跡的な巡り合わせだと思っております。



単純計算で、2013年現在人口約70億人中、
ネット環境を持っている人の割合、
CH好きな人の割合、
CH二次サイトを知っている人の割合とかを考えると、
その出会いと接点は、0.00000数%くらいの確率???




正直、

会合やらラジオの打ち合わせやらでやりとりするメールよりも

よっぽど楽しくやりとりをさせて頂きました。

交流から大きなエネルギーと元気を頂戴しっぱなしで、

お礼もお返事もろくすっぽ出来ていないことを地団駄踏んでおりますが、

改めて、

シティーハンターという一つの作品を通して頂いた

ご縁全てに感謝し大事にしたいと思っております。




サイト管理者として、欠落していることがあまりにも多く、

自分の持っている知識や技術や感覚では不向きなことを始めてしまったと、

ネガティブな気持ちも完全に拭えておりませんが、

多くの皆様に支えられていることを噛み締めながら、

また2014年も少しずつ前に進んで行こうと思います。



次の午年も、CHファン業界が

楽しく盛り上がっていくことを期待して、

年の瀬のご挨拶に代えさせて頂きます。

(馬といったらCH業界ではやっぱり種馬?&パイソンのエンブレム?)




平成25年も残り、5時間42分。

皆様にとって、良き年末年始でありますよう

ささやかながらお祈り申し上げます。



きまりも(うっかり表のHNでアップするところだった…)



【追記】
次の本編更新は2014年1月6日 (月) です。
GIFT連載は引き続き毎日03:31のアップです。

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29-07 Foundation

第29部 Calm Day?

奥多摩湖畔から15日目   


(7)Foundation ************************************************** 2332文字くらい




「ねぇ、あたし伝言板見に行ってくるけど、

 撩はどうする?」



掃除やら洗濯やら台所仕事やらに一区切りつけた香が、

リビングにコーヒーを持って入って来た。



「あー…、とりあえず一緒に出っか。」

ソファーの短辺で寝っ転がったまま、

愛読書(の間に挟んでいる経済誌)の

チェックをしていた撩。

すでに目を通した新聞の脇にトレーが並んだのを見ながら、

上半身を緩慢に起して、伸びをした。

かちゃりとガラステーブルに置かれる入れ立てのコーヒーからは、

薄い湯気がゆっくりと天井に向かう。



奥多摩から戻って以来、

香が一人で伝言板を見に行くことを、極力避けてはいた。

ウワサが誇張されて先走りしているテリトリー内。

往路復路での、無用な接触を避けるためでもあり、

撩が香と一緒にいる時間をより多くする ” 正統な ” 理由のためでもあった。

二度ほど、たまたま単独行動させたら、

唯香に捕まり、ものの見事に侵入を許し、

質問攻撃で撃沈の幕を下ろしたのは、4日前。

勢いでツケを払いに行った先々では、

濃ゆーい話題を浴びせられて飽和状態になり、

軌道修正には一苦労ならぬ二苦労があったのは、6日前。



まだ2週間そこそこ。

顔見知りの連中が勝手に盛り上がっている期間を想像すれば、

年内か、少なくとも今月一杯は、

まだ用心しておいたほうがいいだろうと、

一緒に動くことにする。



出されたコーヒーカップに腕を伸ばして、

口元まで運べば、鼻腔を抜けていくいつもの落ち着いた芳香。

「いつ出るんだ?」

そう尋ねながら、長辺側に腰を降ろした香の様子をみやる。

「これ飲んだら。」

両手でカップを包んだまま、味と香りに集中して、簡単な返事になる。

「なぁ、……おまぁ、おっきめのバンダナ持ってたっけ?」

「は?」

「山に持って行ったヤツ、まだ乾いてないだろ?

 まぁ、タオルでもいいんだけどさ。」

香の衣類については、9割がた情報を把握しているが、

一応聞いてみる。

「なによ、それ。何に使うの?」

ずずっとコーヒーをすすりながら、

訝しがっている香を見れば、

きっと直球で答えを教えたら、また余計な緊張の元になるかと、

ヒントだけ与えることに。



「んー?訓練に使えっかな、と思ってさ。」

「え?訓練に?」

「あったら用意しとけ。

ないようだったら、これからついでに買いに行くっつーのもありだが。」

「あ、ううん、たぶんある。買わなくても大丈夫。」

香は、その布地で一体何をするのか、全く分からないでいる。

「……応急手当の仕方、とか?」

カップを包んだ手は口元のままで、白い陶器の縁(ふち)からのぞく

きょとんとした目だけが上目遣いで、撩を見る。

「ナ・イ・ショ。」

なんなんだ、そのカワイイ目力はっ!、と声が出そうになるが、

くすりと余裕の含み笑いを装えば、

飲み終わったカップを、再びテーブルに戻した。



「俺、着替えてくっから、準備できたら待ってな。」

と言いつつ、慣れさせる目的も込みで、

腰をあげながら、右隣りに座っている香の方に近づけば、

左手を自分の腰に添えて、

あいた右手を小顔にすいっと伸ばした撩。

前髪の房をかき分けて出て来た愛らしいおでこに、

素早くちゅっと尖らせた唇を触れさせた。

「ひゃあ!」

持っていたカップが両手の中で体の振動を受けて跳ねたが、

慌てて落とさないよう、しかっと持ち直すのに気を取られているうちに、

いたずらを仕掛けた相方は、

パタンと音だけ残してリビングを出て行った。

一拍置いて、ぼしゅっと香の上半身から湯気が立ち上る。



「な、なんなのよぉ〜。」



コトある度に、触れてくる。

嬉しいけど、これまでのことを思えば、

やはり信じられない。

1ヶ月前は、持っていた期待や願望を全て放棄すると

心に決めていたはずなのに。

こんなに、撩に触れてもらう日が来るなんて、

先月までは、想像もしてはいけないと思っていたのに。

オンナ扱いなんて終生されるワケないと思っていたのに。



それが、美樹とファルコンの結婚式に参列した日から、

まるで、オセロのゲーム盤が、

全面黒から全面白に塗り替えられるように、

総入れ替え状態。




「もらいすぎて、…どうにかなっちゃいそう。」



肌に、撩の唇の感触が余韻として残っている。

香は、左手を真っ赤になった額にじゅうとあてがった。

冷えた指先が心地いい。

目を閉じて、はぁと熱を逃がすように息を吐き出す。



かといって、全てが変わったわけではない。

激変した部分があまりにも大き過ぎて、

見えづらくなっていたが、

6年の間に積み上げて来た礎は確かにそのまま残されている。

普段からの何気ないやり取り、

その中にある基礎がなければ、今のこの変化にきっと押しつぶされ、

それこそ自分が入院でもしかねなかっただろうと、

ふぅーと肩から脱気する。



それにしても、よくもまぁ、あのタイミングで、

節目を迎えられたものだと、

改めて思う。

頭の中にポポンと浮かぶ、

快晴の下、湖畔で抱き合う自分たちの姿。

また、かぁぁぁと体温が上がり、

額に添えていた手をパタパタとウチワ代わりにして頬を扇いだ。

香もまた¨コトある度に¨色々と思い出してしまい、

体温調節が効かなくなる。



「やっぱり、…慣れない、わ…。」



少し、ぼぉーっとしていた時間が長過ぎた。

片手で持っているカップにはまだ液体が残っている。

「は、早く飲まなきゃ。」

暖房を入れていない部屋では、容積が小さいものほど冷えやすく、

もうぬるくなっている。

くっと、コーヒーカップを傾けカラにしたところで、

立ち上がりながら、トレーにかちゃかちゃと2人分のセットを片付ける。

ガラステーブルに濡れた台拭きをさっと滑らせ、

持って来た物を持ち上げて、背筋を伸ばした香。



「さ、準備準備。」



まだ、頬に赤味を残したまま、

香もリビングを後にした。



********************************
(8)へつづく。






とにかくちょこまかと手ぇ出してくるサエバ氏。
慣れさせる、というのはヤツにとっては言い訳だなと。
カオリン、頑張ってね。
たぶん、撩はカオリンの被服や装飾品については、
初期の頃からかなりしっかり把握していたのではと…。
落ちているハンカチ1枚からでも、
状況が読めて推察できること当然って感じ?

【S様ありがとうございます】
「煎」「淹」「入」の違い勉強させて頂きましたっ。
過去の分の確認、また一区切りした時に
見回りたいと思います。
ご連絡ありがとうございました!
2013.12.30.21:15


ーーーーー 時事的お知らせ/2013.12.30 ーーーー

本編につきましては、
2013年最後の更新となりました。
こんなだらだらの長編駄文にお付き合い下さっている全ての皆様、
本当にありがとうございます。
カオリンの干支の年も残り1日。
ヘビ好きなので、次の12年後がまた待ち遠しいところです。
また、別途年の瀬のご挨拶を明日の1818でお伝えしたいと思います。

足跡を残して下さった皆様へ 3

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29-06 Citrona Small Citrus Fruit

第29部 Calm Day?

奥多摩湖畔から15日目


(6)Citrona Small Citrus Fruit *************************************** 2876文字くらい



柚子の香りが漂う味噌汁。

撩が、この独特の芳香を実体験で知ったのは、

相棒との生活が始まってから。

季節のセレモニー的な事柄を至極大事にするパートナーは、

毎年、この季節に何らかの形でくだんの柑橘を生活に絡ませる。



中米北米での生活では縁がなかったこの食材に、

どういうわけか、

懐かしさに似た感覚が心の隅にくすぶる。

飛鳥時代には既に記録が残されているこの植物は、

日本人との付き合いが軽く千年を超える。

体の中の計り知れない場所に、

刷り込まれ受け継がれた

原体験の一つなのかと、

柚子の清香を肯定的に受け止める心身の反応。

己もやはり日本人の証かと、

胸の中でくすりと笑うも、表情にはおくびにも出さずに、

汁物の具を雑に口の中へ掻き込む撩。



目の前には、

魚焼きグリルでいい色に焦げ色がついたカラフトシシャモ。

お決まりのように、大根おろしが添えられている。

すでに味付けにはポン酢が軽くかけられた後。

出汁巻き卵に、ヒジキの煮浸し、ほうれん草の胡麻和えと、

フルーツには再び富有柿の登場。

和で整えられた朝の食卓を味わいながら、

撩は、同じメニューをせっせと作る

槇村の姿を連想してしまう。



「んー、今年初柚子!いいわぁー。」

ふはっと温まった呼気を出しながら、

箸と腕を持って、やや上向き加減の香は

無意識に目を閉じて嗅覚に集中する。

「あ?」

一応とぼけるふりをする男は目だけ香に向けた。

「ほら、いつもだったら毎年、美樹さんにお裾分けもらうじゃない?

でも今年はね…。

だから、昨日1つだけ買って来ちゃった。」

市販されている柚子は、個装され思いの外いい値が付けられている。

香は、味噌汁をことりとテーブルに置き、茶碗に持ち換えた。

「もう来月は冬至でしょ?また買い足しておかなきゃ。」

ワクワク感を隠すことなく、

シシャモをはぐっと頬張ると、ご飯と一緒にもぐもぐと咀嚼する。



「冬至ねぇ…。」



撩もがつがつと朝食を頬張りながら、

柚子ネタで過去を思い返す。



毎年、柚子湯を欠かさない相方の習慣に、

このアパートで初体験した時は、かなり驚かされた。

最初に、湯の中に柚子を浮かせることを教えたのは、

実は、たぬきじじいこと命の恩人の教授だった。

日本の文化と忘れかけていた母国語を丁寧に指導され、

短い期間で大量の情報を得た居候時代。

てっきり、大昔の習慣だと思い込みを持っていたら、

まさかハタチの香が柚子湯を用意するとは、

完全に意表を突かれた。



槇村との生活習慣をここにも導入しようとする香の行動に

戸惑った初期の頃が懐かしい。



— 殺し屋のオレが柚子湯かよ…… —



ミスマッチな組み合わせに、

本気でたじろいでいると、

さっさと湯船に入ってあったまってこい!と

問答無用で背中を押された。

労働担当が体調崩したら商売に差し障るでしょ、と

江戸時代よりの風習を持ち出して、

同居人の健康を配慮し、

一人の人間として、なんらかわらぬ取り扱いをされていることに、

これまで感じ得たことのないものが、

心の端に小さく芽生えた。



無自覚のうちにその芽は育ち、自覚できた頃には

摘み取ることが出来ないくらいに根を張っていたソレは、

今でもどんな言葉で表現していいものか、

該当する単語を見つけきれない。



「あ、何か足りないと思ったら、漬け物がなかったわ…。」



対面の香は、明るい黄色の卵料理に、箸を伸ばしながら、

食卓で不足しているものを、ぼそりとつぶやく。

「白菜買っとかなきゃ。柴漬けも欲しいな。」

食べながら、伝言板に掃除に買い物にと

今日の予定を言葉で確認している。

もうさっきの “ おはようのちゅう ” のことは忘れているのかと、

すっかり主婦家事モードへの素早い切り替えに

撩は、思わずぷっと小さく吹き出した。



「な、なによ?」



最後のシシャモを箸でつまんだまま、

茶碗を持った香はきょとんと撩の顔を見る香。

すでに、食器はほぼカラになっていた。

「うんにゃ。べっつにぃ?」

ずずっとわざと音を立てて、味噌汁椀を傾ければ、

朱色の底が見える。

かたりと茶碗の横にそれを置き、

「ごっそさんっ。」

と、声と同時にがたりと席を立った。



(おまぁの声を聞きながら、

毎食向き合って真っ当な食事が食えるっつーのも、

無自覚の作戦にしてやられちまったっつぅーこと?)



作った本人以上に、

この穏やかな食事を深く噛み締めていることを

まだ直接言えるはずもなく、

新聞をついっと摘んで脇に挟めば、

後ろから追いかけて来た言葉は、外出の提案。



「ねぇ、どっか柚子狩り出来るところあったら

 行ってみたいんだけど、どうかな?」

「あ?」

キッチンの入口に向かった撩は、

横顔だけ香に見せる。

「ほら、いっつも貰ってばっかりだったから、

今年はあたしたちから美樹さんにって、ちょっと思ったんだけど…。」

背中を見せたままの撩と、目が合った香は、

はっとした顔になり、慌てて補足を入れ始める。

「あ!そ、そのっ、べ、別に、りょ、撩といいい一緒ってワケじゃなななくて、

え、えっと、あ、ああたし、一人でも行ってこれると、おおお思うから、

き、気にしししないでっ!」

頬をうっすら染めながら、

まるで自分からデートの誘いでもしたような発言を、

とりあえず否定しておかねばと、かみまくりながら訴えつつ、

撩がこんなことに興味あるワケないじゃない、と

箸と椀を持ったまま、細かく首を横に振る。



その口調と表情で、香の思考が直通で伝わってきた撩。

ふっと目を細めると、

香にとって意外な言葉がその口から出て来た。

「いいんでない?」

「え?」

「めぼしいとこあったら、探しとけよ。」

香は座ったまま背筋が伸び上がり、

大きな目が更に面積を広げる。

まさか、肯定の返事が来るとは全く思っていなかったので、

思わず聞き直した。

「え?」

「てっつぁんとかに聞いてみっか。いい場所知ってんじゃね?」

いつも高架橋そばにいる情報屋のテツの

欠けた歯を見せる笑顔が2人の頭に浮かんだ。

同時に香は、この話題にここまで協力的な姿勢に、

信じられないと目をぱちくりさせる。

「え?」

3度目の聞き返し。

「なんだよ、一緒に行くのかよ、行かないのかよ。」

「……い、いいの?」

「あー、何度も言わすな、早めに行き先決めとけよ。」

驚きの表情から、ようやくふわっと笑顔になった香。

「う、うん!」

少し裏返り気味の高い返事を背にしながら、

撩は、パタンと後ろ手に扉を閉めた。




「ゆ、柚子狩り、って、普通に、い、言うのかな…。」



あまり耳にしない単語が妙な鮮度を感じる。

それを、撩と一緒に?と、

もう今から、ドキドキしている香は、

やはり信じられないという思いと

嬉しさが入り混じった気分のままで、

ぎこちなく箸を動かし、ようやく食事を終えた。

「ご、ごちそうさま!」

ちょっと先の楽しみが追加され、

食器を下げる動きはやや軽やかになる。



頭の中には、どこぞの庭先で見かけた

ツリーのオーナメントのようにたわわにぶら下がる

黄色い球形の柑橘が、

ミカン畑のように高密度で植栽されているシーンが描かれる。

青空と緑の葉に映える、眩しいレモンイエローに、

目が細まりつつも、次の動きのために、

素早く、台所の所用を片付けることにした。


********************************
(7)へつづく。






実は、この29部の日取りの設定は、
1991年11月18日とさせて頂いております。
(あ、言っちゃった。)
リアルでは、昨日が冬至ということで、
時事ネタとのタイミングに自分でもビックリです。
本記事は、2012年の冬にテキスト保存をしていたもので、
当初の一日おきの連載では、もっと早めの登場でしたが、
隔週変更後、偶然季節にぴったりとなりました。
柚子狩りネタは、余力が残っていたら、
本編連載終了後、
ここの設定でいうところの
12月上旬に持っていきたいところですが、
果たして具現化できるかどうか… ( 頭の中から吐き出す時間があるかいな…) 。

てっつぁんは、アニメの香登場初回で出てくる情報屋さん。
覚えていらっしゃる方は、イメージのご参考にと。

樺太シシャモと、ただのシシャモ、
識別出来る自信はありませんが、ウロコの大きさがポイントとか。
生協で稀に「北海道産シシャモ」という商品が出るので、
中身の真偽はともかく、
パッケージが欲しくて割高だけど買っちゃってます。

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【2013.12.23のお知らせ】
昨日の1818でリンク記事追記のお知らせをアップしております。
未確認の方は、是非チェックを!


リンクノート追記のお知らせ

リンクノート追記のお知らせです。

なんと、
リンク記事を公開した4月から振り返ると、
今回で、追記は27サイト様目となります。
そのうち12サイト様は、
今年からのスタート ( CHカテゴリー含む ) なんですよ〜。
四半世紀前の作品に対して、
今もこうして興味関心を持って愛を注いでくれる方が
数多くいらっしゃることに、
同じファンとして、嬉しいという言葉では足りないくらいです。

改めてリンクノートへのご参加に感謝申し上げます!


毎度のことでございますが、
初めてリンクノートをご利用される方は、
恐れ入りますが、コチラの記事をご確認頂ければと存じます。

こちらの記事では、アドレスを繋げておりませんので、
大変お手数でございますが、
リンクノート2の「や行」よりお入り下さい。



LINK NOTE 2
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❏ 159 遊霞枝@乃琴 さん(ゆかし@のこと さん)    
    REset ⇒ REbirth
    2004.08.02.〜 / テキスト ( CH:2013.12.08. 〜 )
    [まずはキスのお題からスタート。R side & K side の各視点感情移入スルリです。]


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足跡よりご縁を頂きました!
いや、ほんと、バタバタさにかまけず、
ちゃんと訪問者の方のメインサイトを
確認しておいてよかったぁ〜と、
出会った時の感動は忘れられません。
これから、お作が重なっていくことがとっても楽しみです。
中でも「ネットマナーについて思うこと。」のコーナーは、
大変参考になります。
(ご本人様制作ページではございません。リンクフリーの啓発記事です)
CHが好きなもの同士、
色々な形のご縁、全てが貴重なものだと思います。
重ねて、当サイトでご紹介させて頂くことそのものにも、
深く感謝申し上げます。


以上、サイト様追記のお知らせでした〜。
(できる限り閉鎖のお知らせをしないでもすむようにと願っていますっ)


【おまけ情報】
よしきさんのお部屋、完全版31巻アップです。
寝子さんのお部屋、改修工事一旦終了、新作あり。

29-05 Issue

第29部 Calm Day?

奥多摩湖畔から15日目


(5)Issue ************************************************************ 3115文字くらい




「ボクちゃんのは?」

「まだついでないわよっ」



目的語は、味噌汁のこと。

香の分しか注がれていないことへの、

分かりきっている質疑応答。



まだ後ろ抱きから体勢を変えないでいる¨もっこり男¨は、

さすがにココでおっぱじめるのには、まだ時期が早いと、

起き上がりそうな下半身に、ここは大人しくするよう命令を下す。

香の反応が微妙にヘンであることは感じつつも、

特にマイナスの異変ではなさそうだと、

いつもの香が戻りつつあることを読み取りながら、

くいっと肩を掴んで対面式に体勢を変えた。



「わわっ!」



ちょうど腰にあるエプロンの結び目あたりで、

撩の腕もクロスする。





「かおりちゃん、これからは本気で反撃してみな。」

「は?は、反撃?」

「そ。」

まだ頬を赤くしたままの香は、また板を背にきょとんと目を開く。



「持っている包丁でも、鍋でも、そのへんにあるもん何でも武器になんだろ。」

「え?な、何?ど、どういうこと?」

「これも訓練♡」

小首をかしげてそういう撩を、潤んだ瞳で見上げる香。

少しだけ不安げな色が含まれる眉の角度に、

撩は解説を加える。

「前から言ってんだろ? 気配を読む訓練だよ。

 気付いたら反撃するか除けるかしてみな。」

「うー…。」

ニンマリといたずらっ子のように提案する相方に、

悔しさが混じった感情が湧いてくる。



「ほ、本気のアンタに、かなうワケないじゃないっ!」

「だから、おまぁもホンキだしてみろって…。」

そう言いながら、腰に回していた左腕を緩めて、

ゆっくりと大きな手を体躯に沿って上に這わせれば、

ひたりと香の右頬を包み、

親指で濡れた香の唇を左から右へとつつつとなぞる。

びくっと肩が上がった香の中に、

同時多発で生まれた感情は3種類。




その1

このオトコは、どーして、

こぉーゆぅータイミングでしかけてくるのか、

わっけわかんない!

た、たしかに、ちょっと、し、してほしかった、けど…。

ごにょごにょ…。





その2

ホンキの反撃って、無理だよ…。

アンタ相手にそんな気分になれる訳ないじゃない。





その3

お味噌汁、冷えちゃう…。

温め直さなきゃ…。




ほんの数秒の間、

ドキドキと脈打つ自分の鼓動を感じつつ、

撩の目を見つめながら、そんなことを考えていたら、

ふっとその目が細くなった。




「リップクリーム、とれちまったな…。」

「は?」

「あくびして、切れちまわねぇよーにしとけよ。」

「はぁ?」

油断していたら、またちゅっと吸い付かれる。

「っ!」

瞬発的接吻に目を閉じるヒマがなかった。

「さすがに、ずっとちゅうしっぱなしで、潤すワケにはいかんしなぁ〜。」

重ねて艶が出た下唇に、また親指をスライドさせる。

この甘い時間に、もう限界っと、

香の方から空気の流れを変えることにした。




「えいっ!」

「ぐがっ!」




香から金的をくらったのは、これで3度目。

この反撃で、妙な音と同時に、撩が股間を押さえて床に転がった。

そこに、包丁や鍋では足りないだろうと、

お約束の木製ハンマー100トンを振り落とす。

地響きのエコーが途切れた後、

香が、柄(つか)を握ったまま、実に落ち着いた口調で返す。




「それじゃ、あたしも、家事を邪魔されたくないから、

ご指示通り、『ホンキ』でさせて頂きます。」



パンパンと手をはたけば、

確か、フローリングで護身術訓練を受けた時も悶絶していたことを思い出す。

あの時は、心配して近付いたら逆に捕まってしまった。

これもフェイクかもしれないわと、そう思い返しながら、

冷めた味噌汁腕をすっと持ち上げ、

あーあ、とつぶやいてまた鍋に戻すことに。



「もう、あんたのせいで、光熱費の無駄遣いだわ…。」

脇で潰れている相方は、上半身をのされた状態で

ごそごそとハンマーの下から這い出てくると、

両手をファールカップがわりにしたまま、

よじ登るように白木のイスの上に横たわる。



「か、かおりしゃーん、ここは反則ぅ。子種がなくなるだろぉーが…。」



持っていたカラの汁椀が香の手から落ちた。

「は?」

どきんっと、

心臓だけマイクロ波を受けたようにじゅうと温度が上がる。

一つの行く先を否定することのない言葉が、

さらりと撩の口から醸された。

香は、体の機能が一時停止中。

頭の中は、あの時ベッドで聞いた台詞がエコーする。




— ……香、……お前が望む未来を、……諦める必要はない。 —




2度目の夜に確かにそう言っていた。

そんなことをまだ考える気分もゆとりも全く無いところに、

この一言は、香にとって刺激が大き過ぎた。

本来だったら、

¨ 子種がなくなれば、どっかのオンナが、あんたの子供だから面倒見ろって

言い寄られる心配はなくなるじゃない? ¨

と憎まれ口も軽く出てくるはずだったのに。

しかし、ふいに訪れた命の種の単語に、

体と心が激しく過剰反応中。

見えている肌は全て赤くなった。




「あぅ〜…。他のヤローには、いくらでも使っていい手だけどな…、

 ボクちゃんのふぐりはカンベン…。」

はっと我に返って、

悶えている声の主の方をみると、

テーブルからは顔が見えない。

角度を変えれば、床に膝をつけたまま流しに向かって尻をつきあげて、

イスにうつ伏せになっている撩。

大事なところ押さえたままで、顔を青くしている。

芝居、フェイクには見えない。




「や、やだっ!ちょ、ちょっと撩!大丈夫?!」

慌てて駆け寄り、顔を覗き込めば、あまりみることのない撩の苦悶の表情。

「ご、ごめん!あ、あんたが本気だせって言うから!」

「うー・・・ん」

「りょ、撩!」

「……も、かい、ちゅうして。」

「は?」

「ちゅーしたら、こいつも元気になって、きっと治るはずだっ!」

上半身をがばっと起した撩は、

香の両肩をロックして、たらこ唇全開で接近してきた。

パーンと音がしたのは、

フライパンだったからではない。

撩が熱い口付けをしたのは、径26センチの赤い鉄の塊。



「朝からふざけるのはやめてくれないかしら?」



すっと立ち上がった香は、また手をパンパンとはたけば、

落としたお椀を拾い上げて、

コンロのガスをカチンと消した。

軽く器の汚れを洗い流しながら、

これから毎朝こんなことが続くのだろうかと、

昨日の屋外訓練の筋肉痛と、こめかみの痛さを若干感じつつ、

布巾できゅっきゅっと拭き上げる。



夕べの味噌汁を2人分注げば、

刻んだユズの皮を散らして、香りと彩りを添える。

香は、はぁとまだ頬を火照らせたまま、

ことりと食卓に汁物を合流させた。



早いうちから保温のスイッチを入れていた炊飯器に向かうと、

程よく加温された主食を、

それぞれの茶碗に盛りつける。

(そう言えば、このお米も種なのよね…)

と思ったとたんに、またかぁぁっと体温が上がる。



撩の子種発言の台詞が被ってしまい、

ぼしゅっと湯気を吹き出した香は、

慌てて炊飯器のフタをバクンと閉めた。



このオトコといると、

甘い刺激が多過ぎて、本当に心臓に悪い。

両手に一つずつ茶碗を持って、

自分のところに静かに置き、それとは対照的に、

丼サイズに近い大きな茶碗を

撩の席にドン!と音を立てさせて、味噌汁の左隣の指定席へ。

エプロンをはずして、イスにかければ、

すとんと、自分の席に腰を降ろす香。

香なりの照れ隠しは、時に激しさが伴うことは承知済み。



「……くっていいの?」



鼻から上だけ、ひょいとテーブルの縁(ふち)から顔を出す撩。

「別に、食べたくなかったら食べなくてもいいのよ。」

淡々と返す香の表情を見やり、

ふっとテーブルに隠れている口元が笑う。

「いえ、いただきやす!いただかせていただきやす!」

とおかしな日本語を発しながら、

がたがたと席について、箸をとる。

「いったらっきまぁーす!」

本日の、朝食は至って和風なメニュー。



この手料理も、

自分が¨オトされた¨要因の一つかと、

撩はまず一番に、

ずずっと汁碗の中身をすすった。



********************************
(6)へつづく。






原作中、撩が香から金的くらったのは、
美樹ちゃんが街中でナイフ攻撃した際に
膝がヒットしたシーンがありましたが、
それ以外であったかいな?と。
(竹刀でぶっ叩かれたのは除く。)


【Yさん(←とりあえずこの伏せ字でっ)ありがとうございます!】
「返」→「変」とりあえず修正しました!
いつもご連絡ありがとうございます!
助かりま〜す!
(まだ未修整の箇所があるのでオペに行ってきま〜す)
2013.12.16.21:56

使わせて頂いた素材サイト様

使わせて頂いた素材サイト様をご報告代わりに紹介させて頂きます。



【「No Banner」のデザインをお借りしました 】


【 Twitterのアイコンをお借りしました 】


11万ヒットありがとうございます!

12月15日にありがたくも

カウンターが11万台になりました。

皆様のご訪問に、ただただ感謝です。

で、今回は自分用企画でございます〜。



実はお世話になっているTさまより、

ステキなバナーを頂戴しました。

雰囲気に合わせて自然系のイメージを組み込んで頂きました〜。

細やかなご配慮ありがとうございます!




で、どうやっらたバナーが作れるのか、

参考サイトを見ても???でしたが、

なんとか、(本当にやっとこさ)画像をクリックしたら

サイトが表示されるようになりました。

こんな感じです。










ん?てか、ここで繋がるようにする必要はもしかしてない???

で、連れて帰って頂く方法がよく分かりません。

ヨソ様のサイトですと、

このサイトのアドレスをここに明記しておけばいいのかしら?

http://forcityhunter.blog.fc2.com/

管理人名:きまりも

です!

「はじめに」の記事にも追記致します。




うう、嬉しいぃっ ( 感涙 ! ) 。

自分じゃ作れるスキルがないもんで、バナーは諦め切っておったのですが、

こんな有り難いプレゼントを頂けるとはっ。

誤植修正も含めて、本当に皆様に支えられてのサイトでございます。

当サイトに接点があった皆様に重ねて御礼申し上げます。




一方で、ちょっと第三幕のテーマについて、

悩むところがございまして、前進意欲がやや低迷中。

正直、第30部に入るのが怖いところですが、

まずは、様子を見ながらコツコツと進んで行きたいと思います。



リンクノートの各サイト様紹介のところでも、

少しずつバナーを貼って行きたいと思います。

(これはちょっと時間かかるかも…)




以上、11万ヒット御礼記事でした〜。


リンクノート追記のお知らせ

リンクノート追記のお知らせです。
おおっ!というお方が復活でございます。


アドレスはつなげておりませんので、
お手数でございますが、リンクノートの記事よりアクセスをお願い致します。
リンクノートを初めて利用される方は、恐れ入りますが、
コチラの記事をご確認下さい。



今回は、千日紅さまのサイトを
「さ行」にて掲載させて頂きました。
アンソロ2014winterにもご参加予定。
お作収集の呼びかけがございますので、是非お心当たりの方、
ご協力をよろしくお願い申し上げます!




リンクノート1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

❏ 073 千日紅 さん(SeN2Kさん)
    ⋂elsEN    
    2013.12.06. ~ / テキスト
    [復活サイト様!過去のお作の収集に是非皆様のご協力を!]

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




紙様とふかさわ様のところに収納されていますギフトの件は、
すでにお伝えしております。
他の情報をお持ちの方いらっしゃいましたら、
ご一報をばと思います。

以上、リンクノート追記のお知らせでした。

10万ヒット企画その2のお知らせ

本企画は2014年01月31日を持ちまして終了させて頂きました。
ご訪問ありがとうございました!




本家サイト様にも本作品は掲載されていませんのでご注意下さい




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「10万ヒット企画その2」についてのお知らせをお伝え致します。

CHアンソロ2014winterにもご参加予定の

スウィート・ムーン(ももいろ・ペーパームーン)」のサイトマスター 山崎由布子さまより、

少し無理な事をお願いしながら、下記のお作を頂きました。

改めて山崎さまに深く感謝申し上げます。




以下、作品についての注意事項です。

下記の内容を踏まえた上で、オッケーな方は、

先にお進み頂ければと存じます。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

● 本作品は、「スキップ・ビート」(以下スキビ)と「シティーハンター」の
 コラボ作品です。
 主役はスキビ寄りとなっております。

● タイトルは「プライベート・アイ」で、
 スキビ本「ディスプレーデザイナー」用に書き下ろされたものです。

● 制作年は2012年5月です。 

● スキビを全くご存知でない方は、検索で内容を大まかにでも確認されてから、
 読まれることをお勧め致します。
 特に登場人物の名称と肩書きをチェックして頂ければ
 より中身が見えやすくなると思います。

● 連載は全27回を予定しておりますが、こちらの拙策工事により、
 区切りが分かり辛い箇所もあるかと思います。
  一気に読まれたい方は、全ストーリーがアップされた後に、
  連続してご覧頂くことを推奨いたします。

● 12月11日(水)の03:31より連載スタート、以後毎日同時間で更新致します。
 (18:18はお知らせや本編以外で使うことがございますので、
   記念日数字の0331を選ばせて頂きました。)

● RKは、第8回目からの登場です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


以上の注意事項をご覧頂いた上で、

読んでも大丈夫という方は、

コチラよりお進み下さい。

 



スキビとシテハンを両方ご存知の方は、
二重の美味しさを味わえますことを願っております。
スキビ初体験の方も、
他キャラとの絡みをお楽しみ頂ければと思います。



以上、10万ヒット企画その2のお知らせでした!


【またまたミス!】
Nさんご連絡ありがとうございます!
木曜日ぢゃないって…。
(水)に変えました〜。
もう情けなやぁ…。
[2013.12.11.01:37]

29-04 Good Morning Kiss

第29部 Calm Day?

奥多摩湖畔から15日目


(4) Good Morning Kiss **************************************** 2492文字くらい



「撩—っ!!!」



9時前、

6階の階段下から上を見上げながら、

エプロン姿の香が大きな声を出す。



「食事出来たわよー!」



手すりに指をかけて、

撩の部屋の気配を読もうとするも、無反応。

「もう!起きてきなさいよ!」

できることなら、今はあまり部屋に接近したくない。

さっきの余韻の中で、あのオトコの姿をまともに見てしまったら、

また頭がのぼせてしまいそうになる未来が見えるからだ。






「んー…。」



寝言モドキの声がかすかに聞こえる。

「もぉー!」

この鈍い反応に、やはりいつも通り叩き起こしに行こうかと、

階段に一段足をかけたところで、はっと動きが止まる。

(だ、だめだわ…、やっぱり、なんか、…き、危険な気がする。)

恐らく、部屋に入って撩の腕の届く範囲に接近したら、

そのまま寝床に引っ張り込まれる可能性を感じてしまった。

それも決してイヤではないのだが、

昨日丸一日出来なかった諸々の雑用を片付けたい思いもあり、

香は、二歩目を出す前に、一歩目を戻してしまう。



すーっと息を吸い直すと、ぴたっと止めて腹筋に力をいれた。

「降りてこないんだったら、先に食べちゃうからねーっ!」

そう言い残すと、

吹き抜けと廊下を繋ぐ扉をバタンと閉めて、

再びキッチンへと向かった。










「あ、り?」



叩き起こされることを期待して待っていた撩。

香の枕を抱き込んだまま、ぱちんと目を開ける。

Uターンしてしまった相方の気配に、

頭の中にポポンと浮かぶクエスチョンマーク。



「なんだよ、おはよーのちゅぅ〜で起してもらう予定だったのによ。」



勝手な計画がボツになり、訝しがりながら上半身を起すことに。

ぼりぼりと頭を掻きながら、

チェストの中よりスウェットを取り出せば、

ごそごそと着込んで、耳はちゃっかり下の様子を読んでいる。

キッチンから慌てて出てきた相方の足音は、

そのまま吹き抜けの階段を降りて行った。

ほどなく玄関の新聞を引き込んだ金属音が鼓膜に届く。

すぐにパタパタとスリッパが発する進行方向は、

やはり7階ではなく、ダイニングキッチンへ。





「なぁーんで、上がってこないのぉ?」



これまでなら、

朝食が出来上がると、起きる起きないに関わらず、

ほぼ部屋まで呼びに来ていた相棒の、

いつもらしからぬ動きのラインに、再び疑問符が浮かぶ。

わずかな違和感。

それを探るべく、撩は気配を消して香のいる場所へ向かうことにした。






覚えのある柑橘系の香りを感じながら、

半開きの扉より、中をひょこっと覗く撩。

こちらに背を向け、

ワークトップで腕を忙(せわ)しく動かしている香をロックオン。

黄色のエプロンに、黒のハイネックとジーンズ姿。

ヒップのラインがきゅっと上がって、

本人の意志に関係なくスタイルの良さを強調している。

テーブルの上には、2人分の朝食。

まだ自分の分には味噌汁がつがれていない。

いつも座る席には、朝刊が畳まれて置かれている。



気付かれずに接近するのはお手の物、

今回は、やや本気モードで捕獲を試みる。

持っていた包丁の手が止まり、まな板の脇に置かれたところを見計らって、

距離をゼロにしてみた。



「わひゃあ!!!」



素早く太い両腕で背後からやんわりと締め付け、

ビクンと跳ねた体を固定した。

そのまま、左腕をぐいっと動かして、

香の顎を手首に乗せれば、上向き加減になった小さな顔と、

覗き込んだ己の顔とを素早く接触させる。

「んんっ!」

香の持っていた白い丸い物が、まな板の脇でころんと転がった。



そのまま離れるのが惜しくて、

ぱくりと唇全部に覆い尽くすと、

吸い付いたままで、

舌先をゆっくりとその朱唇にじんわり滑らせる。



もうアレから、何度も触れ合っているのに、

相変わらず、ぎこちない反応をしてくる細い体。

それがまた愛らしくて、更なる深い触れ合いを求めてしまう。

撩にとってはライトなちゅうであったが、

相方は既に全身高熱になっている。

香の腕と足がふるふると震えているのに気付き、

うっすらと目を開けてみた。



きつく閉じられた瞼の縁には涙で湿り、

眉間に複雑なシワを浅く寄せて、眉のラインを下げている香。

頬を桃色に染めて、抵抗することなく耐えている姿に、

ますます煽られそうになる。



撩は、部屋まで起しにこなかった仕返しだと、

これまた勝手な言い訳で、

濃厚な¨おはようのちゅう¨に切り替えた。





撩の舌と自分の舌が口の中で触れ合ったところで、

香の脳が警報を鳴らす。

朝っぱらから、長過ぎる吸い付き攻撃。





(このままだと…、このままだと…、あたしが…、



離れられない…)




さきのリップクリームで刺激されてしまった感覚が

勢いをつけて浮上する。

撩に触れたい、撩にキスをして欲しいと、

ぽこぽこと熱く願望が沸き上がっていたところに、

強制的にフタをして、

なんとか家事に集中していたはずなのに、

欲しかったものを唐突に与えられて、

まるで吹きこぼれる寸前の鍋状態。



(だ、だめ…ぇ。)



感じ過ぎている自分の体をもう操ることが出来なくなってきた。

両足から力が抜けて、カクリと脱力したところで、

それを支えた撩が、

ちゅぽんと音を立てて接点をわずかに離した。



「っは…ぁ…。」



ふはっと息継ぎをする空気音に撩の言葉が被る。

「おはよ、香ちゃん。」

右肩から覗き込んでいる撩の近さを感じながら、

薄目を開けて、眉と眉の間のシワを深くする。

「……あ、朝からなにや」

「朝じゃなきゃいいのか?」

「ち!ちがっ!そ、そん」

なんじゃないわよ!と続けようとしたものの、後ろ抱きにされたまま、

じゅうじゅうと色々な感情が交じった加熱具合に、

言葉も上手く出てこない。

代わりに湿り気を含んだ熱い息が出る。

「感じちゃったぁ?」

「ばっ…」

まさにその通りであること、

バレたくない一心でジタバタと撩の腕の中で暴れてみる。

「は、離してよ!味噌汁冷めちゃうじゃない!

あったかいうちに柚子入れようとしてたのに!」

必死にごまかしモードの抗議をして、

解放を訴える。

「ユズぅ?」

「細かく刻んで香付けに入れようと思ったのよ!放して!」



撩は、まな板の上で針の様に細かく刻まれた黄色い果皮をみとめる。

芳香の発信源はこれかと納得。

香の手から転がったのは、

剥かれて白くなったユズの果実だった。


**********************************
(5)につづく。






ヤツのちゅうが上手過ぎるのは、
当然の設定ということで…。
汁物冷めるくらいに吸い付いとるとは…、
カオリン朝からごめんね〜。


日常が慌ただし過ぎて、ぐったりしておりますが、
ついに我が家にもアノDVD-BOXが届きました!
これで気分を充電したいっ!
でも、いつ見ようぅ〜。


【誤植発見感謝!】
Yさん(←とりあえずイニシャルで!)
ご連絡ありがとうございます!大感謝ですっ。
ソッコー修正させて頂きましたっ!
またお問い合わせコーナーにて返信させて頂きますっ。


---- 2013.12.09.の伝達事項 ------

【お知らせ】
一つ前の記事に、10万ヒットその1をアップしております。
明日12/10の1818でその2についての告知をさせて頂きます。

【pixiv追記のお知らせ】
リンクノートその2で掲載させて頂いております
マメさんの紹介文に pixiv のアドレスを貼らせて頂きました。
是非、ご覧下さーい。
他、貼付けご希望のご連絡ございましたらお気軽に
お声をおかけ下さ〜い。

10万ヒット企画その1

かなり出遅れてしまいましたが、
10万ヒット企画その1でございます。

(その2につきましては末尾で)


今年サイトを立ち上げられたホークアイシオン様より、
記念のイラストを頂戴致しました。
ギフトとして2点ご紹介したいと思います。




シオンさん RK01

ホークアイシオンさん RK-01
(2013.12.06.拝受)






ちょっとイチャラブ露出系は折り込みで〜。



→続きを読む

29-03 Lip Balm

第29部 Calm Day?

奥多摩湖畔から15日目


(3)Lip Balm ******************************************************** 1748文字くらい



「あ!あった!」



どこもかしこも冷えた床となり、

スリッパなしでは、

足の裏から体が冷却されてしまうと、

7階から6階へ降りてきた香。

やや筋肉痛気味の体で、リビングに入ると、

テレビの前にひっくり返って乱雑に転がっている

1対のスリッパを発見。



「はやく靴下も履かなきゃ。」



白いパジャマ姿で、素早くそれをつっかけると、

パタパタと客間兼自室に向かった。

ドアを開けると、

レースのカーテン越しに、部屋が明るく照らされている。

ベッドサイドの時計は、8時台。



「ずいぶん、ゆっくり寝ちゃったわ…。」



普段は、7時前には起床する生活リズム。

このプラス1時間が、結構体の休息につながったと、

窓際に近付きながら、んーっと背伸びをした。

「今日も晴れそうね。」

カーテンをすっと摘んでわずかにスライドさせれば、外の景色が瞳に映る。

ビル街の上空は快晴。

11月の第4週になった。

もう北の方では、積雪の話題も聞こえる。

関東は、比較的好天が続く予報に、低地の紅葉も見頃までもうすぐ。

来週あたり中央公園か新宿御苑にでも行ってみようかと、

伝言板を見に行く時のコースを思い描く。



「さてと…。」



ジーンズに、黒のハイネック、

色を合わせて靴下も厚手の黒を選び取り、

素早く着替えると、

鏡台の前で適当に髪を整えて、洗面所に向かった。



「ちょっと寒いな…。」



暖房が行き渡ってない古いビルの建家。

室内でも軽く何かを羽織っておきたい気温に、

手を擦り合せながら蛇口をひねった。

水温18度。

これが夏場に出てくる温度であればいいのにと、

ぱしゃぱしゃと小顔に冷や水を浴びせれば、

肌が引き締まり、目がしっかり覚めてしまう。



「冷た…。」



昨晩のうちに取り替えたタオルを引っ張り、

軽くパフパフと水気を拭う。

コップで口を漱(すす)ぎ、寝起きに残る粘つきもすっきりさせた。

ここ数日、乾燥注意報も出ているので、

匂いの少ないベビーオイルとクリームを薄く施して、

リップクスティックを塗れば、最低限の保湿は完了。




鏡を見ながら市販されている一番安いそれを下唇に滑らせると、

つい違う感触が蘇ってきた。



「……っ。」



思わず手が止まってしまう。

真向かいに映る自分の顔がみるみるうちに

カーディナル色に染まっていく。



「やっ、やだっ!あ、あたしったら!な、何考えてんのよ!」



他人にはこれまで殆ど触らせたことのなかった場所。

そこだけ、というワケではないが、

今、ただ唇に、

ワセリンとラノリンを主原料とする油膜成分を塗っているだけなのに、

唐突に、リップクリームの形が撩の指に置き換わり、

感触があの男の唇に重なってしまった。

ついには、執拗に触れてくる¨もっこり男¨の残像が、

鏡の中で自分の背後に現れる始末。



「も、もうっ!」



香は、まるで犬猫が濡れた毛を振り払うように、

プルプルプルと高速で顔を左右に動かした。

前髪にわずかに残っていた雫がピピッと鏡面に跳ねる。



「はぁ…。」



右手でスティックを指に挟んだまま、

うつむき加減の赤い顔で、両手を洗面台についてしまった香。



「な、なんなのよ…、一体…。」



たかだか唇に何かを塗るという行為だけで、

己は何を連想しとんのじゃ!と自身にツッコミながらも、

頭の中は、これまで繰り返してきた撩とのキスシーンが

勝手に流れていく。



「やーんっ!だめだめだめっ!!!」



両腕を突っ張らせて、バンと洗面台の縁を叩けば、

持っていたスティックをぐいぐいと唇に塗り直し、

きゅっと勢い良く捻(ひね)ってアイボリー色の円柱をひっこめ、

素早く小さな白いキャップをパチンと被せると、

お肌セット入れにしている、こじんまりとしたカゴに中に

カシャリとしまい込んだ。



「さっ!ご飯!ご飯っ!」



切り替えなければと、

頭の中で無理矢理メニュー検索モードのスイッチオンにして、

ふんと鼻息をふかしながら、隣りのキッチンへ入る。

冷蔵庫を開け、昨晩、日光の帰りに寄って買ったものを再確認、

在庫処分しなければいけないものをガサガサと捜索し、

いつも通りに朝食の準備にとりかかる。



「昨日炊いたご飯と味噌汁が残っているのよね。

だったら、あとはメインと副菜ね。」



そう言いながらも、

緩く丸めた右手の人差し指が

時折、自分の上唇をかすめることに

本人は気付いていなかった。



********************************
(4)へつづく。






今日のカオリンのコーディネートは、
さおり姉ぇのボディーガードの時の衣装で妄想中。
再燃するまでは、カオリンの原作中の服装を
そんなに気に留めたことがなかったのですが、
じっくり見直すと、どれを脱がせ…、ごほごほっ、
色々あって結構楽しめますっ。

緑のリップクリーム、
最後まで使い切った試しなしです。
その前に行方不明になってしまうのよ…。
で、奮発してビーワックス リップクリーム (木製容器)を
使ってみたら、完食じゃなくて、完塗成功。
リップクリーム使い切ったのは人生初じゃなかろうかと、
こんなことで感激したワタシって…。
そのうち、カオリンにも
絵梨子ちゃんか撩経由でプレゼントしてやりたいなぁ…と。

プロフィール

Author:きまりも
since 2012.03.31.

中学高校時代に読んでいた
シティーハンターに
再燃しハマってしまいました。

ブログのタイトルは
ホトトギスの英名。
基本カオリストです。
丑年といえば年がばれるか?


9万hit記念に
とりあえず作ってみた
CH専用Twitter
 


拍手1000パチ記念につけちゃいました。



アンソロ完成!お疲れさまでした!

やっとまともに表示できたっ!2013.12.15

かなり便利なサーチツール

登録サイト最新情報はこちらをチェック!


試運転中…

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