06-06 Previous Arrangements

第6部 A Day Of Ryo & Kaori 

奥多摩から3日目


(6)A Previous Arrangements ***************************************************2017文字くらい



香は昼食を終えた後、食器を片付け、

洗濯物を取り込みたたんで指定席に大急ぎで移した。

戸締まりをして、買い物メモを用意し、アパートを出たのは2時ちょっと過ぎ。

花屋とスーパーマーケットに寄って、教授宅に着いたのは3時半頃。



「こんにちはー。」

呼び鈴で、撩と香が到着したことが分かると、かずえが出迎えてくれた。

「いらっしゃい。お二人さん。

思ったより早く来てもらえて驚いたわ。」

「早過ぎたかしら?」

ちょっと心配になって尋ねる香。

「いいえ、むしろ助かるわ。」

笑顔で答えるかずえ。

「海坊主のヤツは?」

撩がファルコンの気配がないことに気付いて、尋ねた。

「夕方来るそうよ。」

「了解。」



「香さん、さっそくキッチンへ来てもらえる?打合せをしたいの。」

「わかったわ!」

「んじゃ、ボクちゃん、

美樹ちゃんに挨拶してこーようっとっ……ぶっ!」

後頭部にまたミニハンマーがめり込む。

「ってーな!あにすんだよ!」

「撩、大人しくしててちょーだい。」

じろりと睨む香に、かずえは思わずププッと笑った。

「なあに?相変わらずなのねぇ〜、お二人さんは。」

「え?」

「は?」

意味深なかずえの言葉に、きょとんとする撩と香だったが、

とりあえず、3人ともキッチンに行くことにする。



「今日は夕方出かけたら、夜中には戻れると思うの。

だから、明日は午前中大丈夫だから。」

席に座った二人。

かずえは手帳を開いて、指示書を出し香と予定を打ち合わせる。

「午後は?」

香もスケジュール表に書き込みながら、続きを尋ねる。

「たぶん、今日と同じ感じかもね。

 夕食後に出かけて夜中に戻ってくるパターンね。」

「撩と海坊主さんは?明日……でしょ?」

香がやや不安な表情で俺を見る。



「俺らは、今日はとりあえず、日没後に現場入りするわ。

明日はココでメシ食ってから出発、

日付が変わる前に片付けたいんだがなー。」

撩はテーブルに片手をついて、二人の予定表を眺める。



「ミックがもう行動を始めているわ。たぶん明日の夜もここにくると思うわ。」

「ほぅ。あいつ原稿が片付いたのか。」

撩は片眉を上げた。



「じゃあ、明日の夜も、かずえさんでしょ、ミックに教授に、

美樹さんに海坊主さんに、あたしと撩とで7人分の夕食が必要ね。」

「まあ、みんなで待っててちょうだいな。俺らも夜中にはこっち戻るから。」

「撩…。」

少し八の字になった香の柳眉。

撩は、ふっと笑いながら、香の頭をくしゃりとして、出口に向かった。

「心配すんなって。ちょっくら教授の部屋に行って来る。」

片手をひらひらさせて、キッチンを出た。



「……冴羽が人前で香さんにそんなことするなんて、ものすごい進歩ね。」

「え?」

かずえがくすりと笑いながら香に言った。

「あら、気付かなかった?

単に頭に手を置いただけじゃくって、彼、指に香さんの髪の毛からませてたわよ。」

「え?!あっ…、そ、それは、そ、そのっ。」

日本語が話せなくなる香に、かずえは優しく微笑む。



「ほんと、ミックの言う通り、少ぉ〜しずつ素直になっていくみたいね。」

香は顔を赤らめながら、昨日の食卓で聞いたミックをセリフを思い出す。

くすりと微笑みつつ、かずえは続けた。

「そっ、『あいつは捻くれているから、

今まではカオリに優しい言葉一つかけてやってなかっただろうが、

一回、箍が外れちまったら、きっと本人も無意識で素直になっていくよ。

時間はかかるかもしれないけどね。』

って、すっごく得意気な顔で言っていたわ。」



多少なりとも心当たりがある香は、おのずとかぁーと赤くなる。

昼に聞いた撩の『箍がはずれた』というフレーズをここでも聞くことになり、

その『箍』が何なのか、ぼやぁと輪郭が見えた気がしたのだ。

「これからが楽しみだわ!か・お・り・さん!」

ウインクするかずえに、ますます香は赤い石と化した。



「あさっては、終日ここにいるから、香さんはお休みしても大丈夫よ。

また明々後日はたぶん、今日と同じ感じになるかもしれないけど。」

二人は、かずえの実験が落ち着くと思われる、

4日後あたりまでの流れを簡単に確認した後、

香は指示書を受け取り、食事の準備に取りかかった。



途中まで一緒に作業をしていたかずえは、時計をちらりと見て、

持っていた台拭きを軽く絞った。

「じゃあ、私そろそろ大学に行くわ。何かあったら教授に気軽に聞いてね。」

「うん!気を付けて、いってらっしゃい。」

かずえを見送った香は、まずは大量の米を研ぐことにした。

撩とファルコンに弁当を持たせようと夕食の献立と一緒にイメージしながら、

作業に集中した。



「今晩は、教授と美樹さんと私の3人の晩餐ね。」

香は、食材を整えながら、はっとなる。

また教授にヘンなことをつっこまれたらどうしよう、と

切り返しの術を持たない自分に、

食事の時の会話をどうやり過ごせるか、やや不安。

「ううー、まぁ、いっか…。なるようになるっ!」

気分を切り替えて、香はシンクに向き合った。


***********************************************
(7)につづく。




打合せタイムです。
かずえちゃんを都合のいいように出入りをさせていますが、
私の足りない脳内メモリーでは、
キャラの動向についていけず、
複数の主要キャラが同時に動くと、
こっちもあっぷあっぷです。
どっかでボロがでるかも〜。

【ロンドンオリンピック】
あっという間に閉会式。
スタイルのいい選手を見たりすると、
思わずR&Kと被せて妄想することも。
以前は、筋肉の付き方とか気にしなかったのに、
CH中毒になってからは、
オリンピックもかなり見方が変わっちゃいました〜。
撩ちゃんなんかが出場したら、
オール金を攫ってくるんだろうなぁ〜とかね。
選手のみなさん、本当にお疲れさまでした〜。

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プロフィール

きまりも

Author:きまりも
since 2012.03.31.


5周年記念に
プロフ画像を貼ってみた。
十波ちゃん作。


中学高校時代に読んでいた
シティーハンターに
再燃しハマってしまいました。


ブログのタイトルは
ホトトギスの英名。
基本カオリストです。
丑年といえば年がばれるか?


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