06-15 Interval (side Ryo)

第6部 A Day Of Ryo & Kaori 

奥多摩から3日目


(15)Interval (side Ryo) **********************************************************1571文字くらい



俺は、パジャマ姿の香の背中と膝裏に腕をまわし、ひょいと抱き上げた。

「ひゃあ!」

「では、参りましょうか!」



あんなに触れることに怯えていたのに、

あんなに女として見てはだめだと、

膨張する想いを深く奥底に押し込めていたのに、

あの朝以降、こんなにも浮かれて喜びを感じている己に、

全くどうしようもなく呆れてしまう。



香をお姫様スタイルで抱きかかえたまま、キッチンの電気を消し廊下出る。

顔を赤くしたままの香と目が合い、

そのまま目を閉じてまた唇を寄せた。

「んっ。」



驚く香におかまいなく、

吸い付くような口使いをしながら、

右手首を動かし、廊下や階段の電気を消しつつ、7階へ向かう。

自室の部屋は、香の膝裏から伸びる左手でノブをまわして開けた。

ベッドまでの距離がもどかしい。

俺は、唇を触れさせたままゆっくりと香を寝床の真ん中に降ろした。



そのまま香に覆いかぶさり、

右手で半分にたたんであった掛け布団をひっぱりあげ、

マントのようにかぶる。

その手をベッドサイドのライトにかけ、一番暗い照明に調節する。

ライトキスをしながら、肘を付き両手で香の頬をそっと包んだ。

一旦、そっと離れ同意の確認をする。



「……香、……いいか?」



ほてりっぱなしのまま目を閉じていた香はゆっくりと薄く開けた。

しばし見つめ合いながらの沈黙の後、香の唇が動いた。

「……ぅん。」

小さく聞こえたイエスの返事。

なのに、つい再確認をしてしまいたくなる。

「そ、そのなんだ…、

夕べは、今日頑張ってもらうって言ったけど、

おまぁがしんどかったら、無理しなくてもいいんだぞ。」



香は、ふるふると首を横に振った。

「ぅぅん、……だ、大丈夫。」

その声はやはり小さい。

「そ、その、…き、緊張しているだけ、だから…。

ほ、ほら、昨日一昨日って、何もなかったらから、

やっぱり、…ぁ、たしじゃ、…ダメだったのかな、なんて思ってて…。」

「………。」



控え目な声で本音を伝える香が、

なんだかそのまま仄暗い闇に消え入ってしまいそうで、

思わずそのまま掻き抱いた。



「ばぁーか、……お前じゃなきゃ、ダメなんだよ…。」



香が息を飲むのを感じた。

腕に力がこもる。

正直驚いた。

まさか、そんなことを考えていたとは、

香のことは全て分かっているつもりでも、

読めない思考をまだまだ持っていることを思い知る。



初貫通の傷を癒すための中2日のインターバルを勝手に決め込んでいたが、

その理由をちゃんと話さなかった俺が悪い。

そのせいで、香に余計な不安材料を与えていた。

この流れを見通していなかったとはな…。



香の肩口に顔を埋めたまま、言い損なった内容を話すことにした。

「……香、……二晩開けたのは、……お前の傷が癒えるのを、待っていたからだ。」

ゆっくりと静かな語り口調で伝えてみる。

「え?」

「ボクちゃん、結構ガマンしてたのよぉ〜。」

翻って、おちゃらけ調で本心を零し、そのまま香の首筋に唇を這わせた。

「ぁんっ!」

とたんに香の背中がやや反った。



「…ん、…よかった…。もぅ、…あれっきり、

なのか、……なって、思ったりもしたから…。ぁんっ。」

香の呼吸がやや乱れてきた。

本当に全身性感帯のようだ。

背中を撫でながら、髪を撫でながら、香の紡ぐ言葉を

一言も聞き漏らさないようにと集中した。



「……だ、…だから、…はぁんっ、……うれし…ぃ、よ。…りょ…。」



耳介を甘噛みしていた俺の鼓膜に飛び込んで来た言葉は、

思わず俺も涙腺が緩みかけるほどだった。

「じゃあ、…今夜もお付き合い頂けますかね、パートナー君?」

鼻尖をくっつけながら、ゆっくり優しく穏やかな口調で言ってみる。



「……ぅん。」



赤い顔の香は俺の肩に腕をまわしながら、

短く小さい声で同意の意思を示した。

俺は、そのまま目を閉じた香の目蓋にキスを落とし、

待ちに待ったセカンドナイトのスタートを切った。


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第7部(1)へつづく。第7部はパス付きでございま〜す。





撩ちゃん、舞い上がっています。
冷静を装いながら、
きっとオッケーをもらった気分は
「い〜やっほうっ♡」てところでしょうか?
という訳で次は2nd nightです。カオリン頑張れ〜。
2日のインターバルは、芹霞さんの設定に強く共感し、
参考にさせて頂きました〜。
次はパスモノだからって、
あんまり期待しないで下さいね〜。

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プロフィール

きまりも

Author:きまりも
since 2012.03.31.


5周年記念に
プロフ画像を貼ってみた。
十波ちゃん作。


中学高校時代に読んでいた
シティーハンターに
再燃しハマってしまいました。


ブログのタイトルは
ホトトギスの英名。
基本カオリストです。
丑年といえば年がばれるか?


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